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ビタミンB122026年5月29日約6分で読めます

ビタミンB12が多い食品と貧血・神経機能への効果——植物性食品では不足する理由

ビタミンB12はシジミ・アサリ・レバーに豊富な動物性ビタミン。菜食・高齢者に多い欠乏症の症状と、食事から摂るための食品データを詳しく解説します。


ビタミンB12——植物性食品にはほぼ存在しない特殊なビタミン

ビタミンB12(コバラミン)は赤血球の産生・神経髄鞘の維持・DNAの合成に不可欠なビタミンです。 体内での貯蔵量は多く(肝臓に2〜5mg)、欠乏症の発症まで数年かかることが多いため、 気づかないうちに慢性的な欠乏状態になっていることがあります。

日本人の食事摂取基準2020年版による推奨摂取量は成人2.4μg/日。 ビタミンB12は動物性食品(肉・魚・卵・乳製品)に多く含まれ、植物性食品にはほぼ存在しません。 厳格なヴィーガン食の場合は必ずサプリメントか強化食品で補う必要があります。

データで見るビタミンB12が多い食品(100gあたり)

食品名B12(μg/100g)
シジミ(水煮)81.6
牛レバー52.8
アサリ(水煮)52.4
鶏レバー44.4
サンマ(焼き)15.7
しらす干し14.4
ニシン(焼き)17.4
牡蠣(生)28.1

※ 海苔(焼きのり)にも約78μg/100g含まれますが、そのほとんどは生物学的に利用できない擬似B12(pseudovitamin B12)のため、菜食者のB12源としては不適切とされています。

B12欠乏症のリスクが高い人——自覚症状が出にくいのが特徴

ビタミンB12は肝臓に数年分が蓄積されており、欠乏症の発症は食事を変えてから数年後になることが多いです。 以下のリスクグループは積極的に摂取量を確認し、必要に応じてサプリメントを検討してください。

ヴィーガン・完全菜食者

動物性食品を一切摂らないため、数年以内に欠乏症を発症するリスクが高い。サプリメントは必須。

高齢者(60歳以上)

胃酸の分泌低下により食品中のB12の吸収率が低下。萎縮性胃炎の患者では特に顕著。

胃切除・胃酸分泌抑制薬(PPI)服用者

内因子の不足でB12が吸収されない。注射や高用量サプリが有効。

メトホルミン(糖尿病薬)服用者

メトホルミンはB12の吸収を阻害する副作用が知られている。定期的な血中濃度確認が推奨。

B12欠乏症の症状——神経症状は不可逆になることも

  • !巨赤芽球性貧血——赤血球が異常に大きくなり酸素運搬効率が低下(疲労感・息切れ)
  • !末梢神経障害——手足のしびれ・感覚鈍麻(長期欠乏で不可逆的な神経損傷のリスク)
  • !認知機能低下——記憶力・集中力の低下。高齢者では認知症との鑑別が難しい場合も
  • !舌炎・口内炎——舌がヒリヒリする「グロッシチス」はB12欠乏の特徴的サイン
  • !ホモシステイン上昇——心血管疾患リスク因子が増加(葉酸・B6とのセット摂取が重要)

まとめ:ビタミンB12摂取の実践ポイント

  • シジミの味噌汁は汁まで飲めば少量でも大量のB12を摂取できる(汁に溶出する)
  • しらす干しはご飯のトッピングとして毎日使えるB12源
  • 動物性食品を週3回以上食べていれば通常は欠乏しにくい
  • ヴィーガン食の場合はB12サプリメントが必須(週2,500μgの高用量タイプが効率的)
  • 高齢者は食事から十分摂れていても吸収が低下するため、血中B12濃度の定期チェックを推奨

参考資料

・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」


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