ビタミンE——細胞膜の「錆び止め」として機能する脂溶性ビタミン
ビタミンE(トコフェロール)は最も強力な脂溶性抗酸化ビタミンの一つです。 細胞膜の多価不飽和脂肪酸(オメガ3・オメガ6)が活性酸素によって酸化されるのを防ぎ、 細胞の老化・動脈硬化・がんのリスク軽減に関与すると考えられています。
日本人の食事摂取基準2020年版による目安量は成人男性6.0mg/日、女性5.0mg/日(α-トコフェロールとして)。 上限量は成人男性850mg、女性650mgと設定されており、食品から過剰摂取することは難しいですが、 高濃度サプリメントの長期使用では注意が必要です。
データで見るビタミンEが多い食品(100gあたり、α-トコフェロール)
ビタミンCとの相乗効果——酸化されたビタミンEをリサイクル
ビタミンEは活性酸素を消去した後、「酸化型ビタミンE(トコフェリルラジカル)」に変化します。 ここでビタミンCが働き、酸化型ビタミンEを元の抗酸化型に再生させます(「ビタミンCによるビタミンEのリサイクル」)。
この相乗効果のため、ビタミンEを多く含む食品(アーモンド・アボカド)とビタミンCを多く含む食品(パプリカ・ブロッコリー)を 同じ食事で組み合わせることが、抗酸化力を最大化するための効果的なアプローチです。
まとめ:ビタミンE摂取の実践ポイント
- ✓アーモンド25粒(約30g)は1日の目安量以上のビタミンEを含む手軽な食品
- ✓ビタミンEは脂溶性なので、油と一緒に摂ると吸収率が高まる
- ✓ビタミンCを同時に摂ることで抗酸化効果が持続しやすくなる
- ✓植物油(特に小麦胚芽油・ひまわり油)も優れた供給源だが、加熱で分解されるため生食・低温利用が望ましい
- ✓サプリメントからの高用量摂取(400mg以上/日)は出血リスク増加・ワルファリンへの影響があるため医師に相談を
参考資料
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」