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魚の栄養2026年7月10日約7分で読めます

鮭・さば・いわし・さんまの脂質とカロリー比較——青魚の脂は何が違うのか

鮭・さば・いわし・さんまの100gあたりカロリー・脂質・たんぱく質・ビタミンDを成分表の実測値で比較。脂質は鮭4.1gからさんま25.6gまで約6倍差。旬と調理法、青魚の脂の特徴も解説します。


「魚は体にいい」——でも脂質は魚種で6倍違う

食卓でおなじみの鮭・さば・いわし・さんま。どれも「健康にいい魚」とひとくくりにされがちですが、 日本食品標準成分表2020年版のデータを並べると、100gあたりの脂質は4.1g〜25.6gと約6倍、 カロリーも124kcal〜287kcalと2倍以上の開きがあります。

「脂質を抑えつつたんぱく質を摂りたい」「脂ののった魚でDHA・EPAを摂りたい」—— 目的によって選ぶべき魚は変わります。この記事では4魚種の実測データを横断比較し、 それぞれの特徴・旬・向いている調理法を整理します。

データ比較:4魚種の栄養(生・100gあたり)

いずれも生(さんまは皮つき生)の可食部100gあたりの値です。食品名から各食品の全54栄養素データを確認できます。

食品名(食品番号)エネルギー
(kcal)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
ビタミンD
(μg)
しろさけ(生)1013412422.34.132.0
まいわし(生)1004715619.29.232.0
まさば(生)1015421120.616.85.1
さんま(皮つき・生)1017328718.125.616.0

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)。ビタミンDの1日の摂取目安量は成人で8.5μg(日本人の食事摂取基準2020年版)。

カロリーの差はほぼ脂質量の差で説明できます。脂質1gは約9kcalに相当するため、 脂質が4.1gの鮭と25.6gのさんまでは、たんぱく質量が近くてもエネルギーが160kcal以上変わってくるのです。

焼くとどう変わるか

焼くと水分が抜けて成分が濃縮されるため、100gあたりの数値は総じて上がります。 一方でさんまのように脂が落ちる魚は、脂質がわずかに減ります。

食品名(食品番号)エネルギー
(kcal)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
しろさけ(焼き)1013616029.15.1
まいわし(焼き)1004919925.39.4
まさば(焼き)1015626425.222.4
さんま(皮つき・焼き)1017428123.322.8

※ 焼き鮭100gのたんぱく質は29.1gと、4魚種の中でも際立って高たんぱく・低脂質です。

青魚の脂は何が違うのか——DHA・EPAの話

さば・いわし・さんまなど背の青い魚の脂には、DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)というオメガ3系の多価不飽和脂肪酸が含まれています。肉の脂に多い飽和脂肪酸と異なり、 常温でも固まりにくく、中性脂肪の低下や血流の維持など循環器の健康との関連が多くの研究で報告されています。

DHA・EPAは魚の脂質の一部として存在するため、脂質総量が多い魚ほど摂れる量も多くなるのが基本です。 つまり「さんまやさばのカロリーが高い」のは、裏を返せばオメガ3を含む脂をたっぷり蓄えているということ。 脂質=避けるべきものではなく、「どんな脂か」で判断するのが青魚との正しい付き合い方です。

なお鮭は分類上は白身魚ですが、身の赤い色素アスタキサンチン(抗酸化物質)を持ち、 脂質が少ないながらオメガ3系脂肪酸も含む、バランス型の魚です。

魚種ごとの特徴・旬・おすすめ調理法

🐟 しろさけ——高たんぱく・低脂質の優等生

旬は秋(9〜11月)。100gで脂質4.1g・たんぱく質22.3gと、ダイエットや筋トレ中でも使いやすい構成。 ビタミンDは32.0μgと目安量(8.5μg)の3倍以上。塩焼き・ホイル焼き・ムニエルまで調理の幅が広い。

🐟 まさば——秋冬に脂がのる定番青魚

旬は秋〜冬。脂質16.8gとしっかり脂がのり、うま味が強い。鮮度が落ちやすいため、 味噌煮・しめさば・塩さばなど加工と相性がよい。水煮缶なら手軽に骨ごと食べられる。

🐟 まいわし——中庸バランスでビタミンDが豊富

旬は初夏〜秋。脂質9.2gと4魚種の中間で、ビタミンDは32.0μgと鮭と並んでトップ。 梅煮・つみれ汁・かば焼きなど和食向き。小骨ごと食べればカルシウム源にもなる。

🐟 さんま——秋の脂の王様

旬は秋(9〜10月)。脂質25.6g・287kcalと4魚種で最も高エネルギー。 シンプルな塩焼きで脂の甘みを味わうのが王道。大根おろしを添えるとさっぱり食べられる。

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目的別・4魚種の選び方

  • カロリーを抑えて高たんぱくにしたい → しろさけ(124kcal・たんぱく質22.3g)
  • 脂ののった魚でオメガ3をしっかり摂りたい → さんま・まさば(脂質16.8〜25.6g)
  • ビタミンD(骨・免疫)を重視するなら → しろさけ・まいわし(ともに32.0μg/100g)
  • 迷ったら中間バランスのまいわし。脂質9.2gで青魚の脂とビタミンDを両取りできる
  • 青魚の脂は酸化しやすいので、鮮度のよいものを選び早めに食べ切る

鮭とさばの2魚種をさらに詳しく比べたい方は、鮭 vs さば 栄養比較ページもあわせてご覧ください。

参考資料

・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」


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